「人間は他人と比較してしまう生き物である」とは、社会的比較理論の提唱者であるアメリカの心理学者レオン・フェスティンガーの言葉です。 

人間は、本能あるいは無意識のうちに人と自分とを比べてしまいます。落ち込まなくても大丈夫ですよ。誰もが自分と誰かを比較しているのですから。

 

心理学では、自分より上の人と比較する事を「上方比較」、下の人との比較を「下方比較」といいます。前者は上を見ればきりがなく、後者は成長がストップしてしまいます。

 

1番良いのは、自分と他人を比べるのではなく、自分と過去の自分を比べることです。1年前の自分、3年前や10年前の自分とはずいぶん変わっていることと思います。

ただ人は、自分と誰かを比較してしまうことが本能であるならそれは避けがたい事実です。

自分と人を比較する際に、問題なのは比べ方やその度合いです。自分のモチベーションを上げるような比べ方ならプラスに働きます。ダメ出しばかりですと心がすさんできてしまいます。

 

自分と他人を比較すると、どうしても羨ましさや嫉妬心、悔しさやダメ出しの気持ちが出てきてしまいがちです。

自分の伸びしろはどこか、何をどうしていけば理想に近づけるかといったことを、感情的にならずに落ち着いて客観的な視点で捉えることは、自己成長に有効です。

 

カナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱した「社会的学習理論(モデリングによる学習)」は「他者の行動を観察することによって、人は学習することができる」としています。

憧れの存在をリスペクトしつつ真似することで理想の自分に成長していけるのです。嫉妬心ではなく、向上心を健やかに育んでいけますように。

投稿者プロフィール

渡辺 恭代
渡辺 恭代くれたけ心理相談室【南信州支部飯田ルーム】心理カウンセラー・メンタルヘルスコーチ
長野県飯田市の心理相談室を拠点に近隣などへの訪問や、全世界でのオンラインでも、人生の苦楽を共にしながら、本当に望む幸せな人生創りをサポートさせていただいております。
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