私たちの脳は、何にもしないでも疲れていってしまいます。ワシントン大学の神経学者マーカス・レイクルが提唱したようにDMN(デフォルトモードネットワーク)で消費されているからです。

DMNは、車のアイドリング状態に例えられるように、エンジンはかかったままなのです。

 

自分は、頭は使ってない。脳は疲れてないと思う人でも、DMNは稼働しています。むしろ脳科学の世界では、疲れたと感じるのは、肉体的な疲労感よりもまずは脳の現象だといわれています。

DMNは脳の消費エネルギーの60~80%をも占めます。ボーっとしている時も、DMNが過剰に動き続けると、疲労感を感じやすくなってしまいます。

心理学者ジャドソン・ブルーワーも瞑想でDMNの活動を抑えていくことができるという研究結果も出しています。瞑想は、最上のセルフヒーリングになるのです。

 

気持ちはあるけど思うようにできなかったり、同じことの堂々巡りで悩んでいたり、モヤモヤがいつも晴れないのは脳疲労のサインです。マイナス思考からなかなか抜け出しづらい状態だと思います。

 

いつも悩んでいる人や悩みが深い人の多くは、過去の後悔や未来の不安に意識が向かっていて、心が今ここに不在なのです。

また、ものごとを良し悪しか、白か黒、プラスかマイナス、優劣といった二分法的思考も息苦しくなる完璧主義を助長してしまいます。

 

慢性化したマイナス思考から抜け出すには、悩みから解放されるには、まずニュートラルな視点でものごとを捉えることができるようにトレーニングをしていくことです。

瞑想や認知行動療法といったマインドフルネスな心理療法は、自身の認知の歪みを気づきかせてくれます。心のクセに気づくと修正していくこともできるようになります。

すると次第に、プラス思考の脳回路でものごとを捉えることが常になり、悩ましい状態に縛られ続けることもなくなります。

 

ノルウェーの神経解剖学者Alf Brodaが提唱した「脳の可塑性(かそせい)」は、脳は変化して、その変化が持続することだとしています。

マインドフルネスを習慣化していけば、悩ましい人生からもサヨナラできます。

 

これからも共にマインドフルネスの実践を楽しく続けていければ幸いです。いつもここからエールを贈っては受けとらせていただいています。どうもありがとうございます。

投稿者プロフィール

渡辺 恭代
渡辺 恭代くれたけ心理相談室【南信州支部飯田ルーム】心理カウンセラー・メンタルヘルスコーチ
長野県飯田市の心理相談室を拠点に近隣などへの訪問や、全世界でのオンラインでも、人生の苦楽を共にしながら、本当に望む幸せな人生創りをサポートさせていただいております。
渡辺恭代の公式サイト

お好みの以下のSNSなどでも心をあたため合う交流をさせていただきどうもありがとうございます。

コメントを残す